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「ひみつの手紙」で学ぶ暗号化

「ひみつの手紙」で学ぶ暗号化
学校種
小学校
学年
6年生
教科等
総合的な学習の時間(3時間)
  • インターネット利用が日常化している現代において、児童が情報リテラシーの基礎として、通信の仕組み(経路、暗号化)を理解できるようにする。
  • 暗号化の重要性を認識させることで、児童が安全かつ適切にインターネットを活用しようとする態度を育成する。

プログルラボ「ひみつの手紙」を用いて、シーザー暗号を活用したやり取りを体験した。暗号化がなぜ必要なのか、どのようなときにあるとよいかを考える中で、暗号化への理解を深め、適切にインターネット上の通信を行っていこうとする態度を養うことをねらいとしている。暗号化されたメッセージでのやり取りを通して、コンピュータであれば簡単に暗号化や復号ができることや、経由するコンピュータが信用できるか分からないからこそ、暗号化が必要であることに気付かせていった。

授業の流れ

第1時:インターネット上の通信は、複数のコンピュータを経由して送信されていることを理解することができるとともに、暗号化の必要性について考えることができる。

  • 物理的な体験をとおしてサーバー間のバケツリレー方式でデータのやり取りをしていることを理解するため、教室内で手紙の受け渡しを行う。

 

 

  • インターネット上の通信は、複数のコンピュータを経由して送信されていることを知る。

第2時:暗号化されたメッセージのやり取りを通して、鍵の受け渡しの方法を粘り強く考えることができる。

  • ひみつの手紙コースを使って、暗号化されたメッセージのやり取りを体験する。

  • 何らかの方法で鍵の受け渡しが必要なことを捉える。

第3時:暗号化の良さや特徴を理解した上で、身近な生活や社会の中におけるインターネット通信の適切な活用の仕方について考えることができる。

  • 鍵の受け渡しの方法を考えながら、改めてひみつの手紙コースを使って、暗号化されたメッセージのやり取りを体験する。
  • これまでの学習を振り返る。

学びのストーリー

 本実践は、児童が日々何気なく使うインターネットの機密性について考える機会となる実践である。暗号化と復号について、手を動かして学んだ後に、子どもたちが慣れ親しんでいるチャットのコミュニケーションで、利用する活動をするという学習の流れを計画した。授業終了後も「ひみつの手紙コース」教材を使い、チャットのやり取りをしていた点からも子どもたちが興味をもって学習していたことが伺えた。情報モラルについては多くの実践が行われているが、情報の科学的な見方・考え方を働かせて体験的に学ぶことの意義は大きい。

 児童は、自分たちの安全を守るために暗号化されていることを知る中で、自分たちが行ったやり取りではなく、実際にはどのように暗号化が行われているのか、その仕組みに興味をもった。